学校の王子様!!②






…恥ずかしい…


「あ、お邪魔だっかな?お茶、煎れてきたけど…」

「わざわざありがとうございます。でも邪魔というわけは全くないですけど…?」

「あー…、雅翔くんじゃなくて咲羅だけってことか」

「えっと…?」


わけがわからず首を傾げている雅翔

お姫様抱っこをされている妹を見た椿

赤面している俺

なんだこの状況

俺が1番恥ずかしい


「とりあえずゆっくりしていってね、雅翔くん。夕飯も食べていきなよ」

「えっ!?そんな…」

「時間、ない?」

「今日は、一日…暇…です…」

「じゃあ食べていってね。今日はハンバーグだから」

「え…あ、ありがとうございます」


雅翔は相変わらず椿に勝てないんだな…

まあ怖いよな…椿は


「えっと…咲羅…?」


ん?何だろ…

深刻そうな顔をして俺の顔を覗き込む

俺はいつでも書き込めるようにホワイトボードを用意する


「気づけなくて…ごめん」


ごめん…?気づけなくて…?


『何が?』

「体調、悪いの…」

『仕方ないよ、だってその日雅翔いなかったわけだし…』

「仕方なくない…!ずっと傍に居てやれなかったから…気づけなくて…咲羅を一人にして…。俺、彼氏…失格…だよな」


雅…翔…?


『何か…あった?』

「大したことじゃない」


ただ…と言いかけたところで口を噤んだ


「あんまり無茶すんなよ」


いつもの笑顔をみせて雅翔は俺の頭を撫でた

そう、いつもの胡散臭い作り笑顔で


















< 70 / 77 >

この作品をシェア

pagetop