学校の王子様!!②







「俺は咲羅をずっと見てきた。だから分かる、君は咲羅と結ばれるべきでない」

「…お前にそんなこと言われる筋合いねぇんだけど」


さすがにもう耐え切れなくなり、口調を戻し睨みつける

例えこいつが俺のことを言い触らしても何とかなるだろう

篠田は少し目を開いてから黒い笑みを浮かべた


「それが、本性ってことね。なにが《草食王子》だよ、真っ黒の肉食系じゃん。咲羅は君のどこが好きになったの?実は咲羅は強引に来てほしい派だったのかな」

「うるせぇな…。咲羅のことをとやかく言うんじゃねえ。テメェこそキャラが違うんじゃねえのか?優等生」

「優等生?ああ、厭味のつもりなのかな?君だっていつも優等生面してるじゃないか」

「俺のは愛想だ」

「へえ。じゃあ俺のは確かに優等生面かもな。俺、咲羅以外には興味がないから周りには一線おいていい子っぽく振る舞ってるしね」


こいつ嫌いなタイプだ

仕事上色んなタイプの奴と出会うけど、こういうなんか腹に一物ありそうな奴とけばけばしい女は嫌いだ

しかも好きな奴、というか俺の恋人を狙ってるとなると嫌い度が数百倍は跳ね上がる


「俺のに手ェだすな」

「俺の…って咲羅のこと?でも君のものじゃないよね」

「俺の彼女だ」

「ふーん。君、浮気とかしてそうなのに」

「しねぇよ。俺は咲羅を悲しませることだけはしねぇ」

「…嘘つけ」

「嘘なんかついてねぇよ」

「咲羅、昨日泣きそうだった。お前、咲羅の彼氏なんだろ?悲しませることだけはしないんだろ?じゃあなんで咲羅は昨日泣きそうだったんだよ…。体調悪いいのに誰にも頼らないで…一人で帰ろうとするし…」

「何だよそれ…。咲羅は昨日から休んでるじゃねぇのか?」

「何も聞いてないの?朝から体調悪かったのに午前の授業殆ど出てから一人で早退しようとしたんだよ。まあ、なんとか俺が送っていったけどね」


知らなかった

今日休むってことしか聞いてないぞ…

早退したなんてメールには書いてなかったし

書き忘れか、心配させないためか…















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