学校の王子様!!②







「あ、気付きました?雅翔さん」

「お前、何やってんの?」

「そんな怒らないで下さいよ。挨拶ですよ、あ・い・さ・つ」

「何のために」


それを聞くと篠田はニヤリとわらって俺を見た


「俺、あなたの会社の広告塔になるんですよ」

「は?広告塔?」


俺の会社では広告塔の役はテレビや雑誌で宣伝したり、会社の新商品のモデルなど

会社としての専属モデルといったところだが…

殆どは人気モデルやアイドル、俳優など注目を集めるやつを起用する

今は姉貴が広告塔だ

篠田が広告塔…?何故?


「はい。俺、「shake」っていうグループで嵯峨(サガ)事務所からデビューするんですよ」

嵯峨事務所…あそこの新人とくれば確かに話題性はある…

…が、いけ好かない

篠田がグループに入っているだけでいけ好かない

会社の決定権は今はまだ親父だ

だからこの篠田がいるシェイク(Shakeと書くのだろうが)と契約したのは親父ということになる

親父が契約したとはいえ…破棄できないものか…


「あ、契約破棄とかやめてくださいね」

「チッ」

「そんなあからさまに…、まあ俺もあなたは嫌いですが」

「じゃあいいじゃねぇか」


俺が嫌悪感を隠さずに言うと

篠田は眉間に人差し指を当てて「はぁ」とわざとらしく溜息をついた


「この契約は互いの利益のため、あなたもわかるでしょうに…。それとも公私混同するつもりですか?」


いい笑顔でムカつく


「わかっていただけましたか?雅翔さん」

「チッ…仕方ねぇな契約破棄は今度にしてやるよ」

「あなた、王子って呼ばれてる割に酷い性格してますね」

「あ゙ぁ?」

「何でもないですよ。ったく…なんで咲羅はこんな奴なんかに…」

「おい」

「何も言ってません」


こいつと仕事とか…

ありえねぇ

















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