君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて



「気になることはたくさんあるけど、まずは昨日の話だね、うん」

…あんたが納得、承諾すんのかいっ


全く、、、さっきまで静かに砂山作ってたくせに。

今はもう、しんみりした空気もないじゃないか。


「で?海だっけ、何してたの?」

「…音を聴いてた」

「え?」

「江口さんの音。ドラム叩いてくれた」


へぇ、と感心したように頷く美加。


「あたし、正樹のドラム、ライブの時しか聞いたことないよ」

…今度聞かせてくれるかなぁ


なんて、本当に可愛いんだから、美加は。



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