君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて



「大槻~」

「なんですか、朝から騒がしいですね」

…広瀬さん、久しぶりの登場で、忘れた人もいるとは思いますが…一応、店長の弟さんです。


「おーんーなーのーこー」

「は?」

「年越しにオネエの兄貴と2人なんて嫌!女の子紹介して!」

…いつもそれですよね。

「あ、、、じゃあこれ、あげますよ」

「何?これ、、、年越しライブ?」

「あたし、今日行くんです。もしかしたら好みの人、いるかもでしょ?」


そう言ったとたん、広瀬さんがウルウルした目であたしを見てきた。

「大槻、、、」



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