笑顔
たった一泊二日の旅行はもう帰りの電車の中。


二日酔いに苦しんでた充は隣で夢の中にいた。


そんな充を見てるだけで、とても愛おしくて、胸が苦しくなる。


恋をしてるかもしれない。

でも私の中にはまだ別の人もいる。


気持ちの整理がつかないでいた。



そんな私を知ってか、朝から何回メールを打っても返事が来ない黒澤さん。


二股なんてしたくない。




お願いだから返事をちょうだい。


お願いだから私を捕まえてて。

お願いだから

『おまえは俺のものだ』

って、伝えて。



そしたら私は、迷わないから。



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