意地悪な君の彼女は大変



「お、おはよう~瑚珀」


あたしはなにを言われるか、汗ダラダラだ。



『風邪ひいたんだって?大変だねー』


最後が棒読みだったような気がするけど……


うん、突っ込まないようにしよう…


『それでさぁ、帰りに寄って良いよね?
 
 ていうか、寄らせろ』



あたしに拒否権あたえろよ!


『葉月に拒否権とかないから。
 
 ブチッ!…ツーツー…』


一方的に掛けてきて、一方的に電話を切る彼氏。



あたしに幸せなんて来ないだろう。


そう、切実に思った。



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