あたしの執事
今は大輔さんが一番好きだから……。


結ばれない……結ばれたとしても、その恋はイケない恋で……。
お父さんとお母さんのように学校をやめなくてはいけなくなる……。


「ココロ、旨いか?」


何も喋らない私を心配したのか私の顔を覗き込む凌ちゃん。


「うん、すごく」
「じゃあ俺にもちょうだい♪」


凌ちゃんは私のクレープにかぶりついた。

「お前も食う?」


そう言って凌ちゃんはクレープを差し出した。


私は凌ちゃんのクレープを一口食べた。



―・―・―・―・―・―・―・―・

「綺麗―」


時間は過ぎて空はもう星が輝いていた。
イルミネーションがまだついている遊園地。


周りにはたくたんのカップルが写真を撮っている。


「俺らも撮るか―」


そう言って凌ちゃんは、カメラを取りだして私を引き寄せた。


「ほら、笑えって!!」
「笑えっつったって……」
「いいから……イーって!!歯見せて」
「……イ―!!」


カシャ……


私と凌ちゃんを写した画面……。
画面の中でとびっきりの笑顔を見せる凌ちゃん。


「お前とまた会えなくなるからな」


そんな事言わないで。
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