太陽と月
私の席は窓際のため眩しいくらいに日が差し込む。
暗い私とは大違い。
まるで、太陽にまでお前にここは場違いなんだよって言われてるみたいで窓際の席は嫌いだ。

前後と横にかなり間隔がある。

まあ、当たり前か。私は嫌われてるどころかイジメられてるのだから。

この居心地の悪いところに昼休みまでいなきゃいけないとなると胸が苦しい。

どうして私だけ…。

元はと言えばお父さんのせい。

前の学校では上手くやっていたのにいきなりの本当にいきなりの転勤だった。

高校生で転校ってなるとこういう不良高しかなかった。
偏差値も低いし、再び受験しなくていいから仕方なく入ったのに…。
周りには不良、不良、不良だらけ。
馴染めない私は、徐々にポカンッと浮かんで一人になった。
流れに身を任せて辿りついたのが壮絶なイジメ。
死にたくなるくらいの。

私は、学校で死んでやろう、そう思い屋上に駆け足で向かった。

始めて入る屋上。
校舎から離れた屋上は知る人はほとんどいない。
…ここなら一目も気にせず死ねる。

そう思ったのに。

一歩、入れば別世界。
アスファルトは太陽の光と熱を浴びて明るく照らされている。
日陰なんかなくて、とても死ねる場所なんかじゃなくてむしろ癒された。

私は無意識にアスファルトへと座る。
熱いくらいの熱が布を通して肌に伝わる。

………熱い。

私、生きてる。
そう思うと涙が出た。
嗚咽を抑えようとしても抑えられない。
もういいや。
誰もいないんだから思い切り泣いてしまおう。

今まで流したことないくらいに泣いた。
涙は枯れることはなかった。
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