君と彼と彼女とあたし。
 

 あ・・・やばい。


 そう感じて携帯を開いた。
 でも遅かった。

 もう10時・・・



 「大丈夫じゃ、なさそうだな・・・」

 「あっ・・・はい、そうですねっ!」



 あたふた状態だ。

 どうしよう、どうしよう。

 そればかりが頭を駆け巡る。




 「ちょっ・・・ちょっとまっ・・・」




 あたしは走った。

 電車が今、発車するところだった。

 


 
 「おいっ!もう無理だっ・・・危ないっ!!」





 黄色の線から出て必死に電車に乗ろうとした。

 でも、彼が止めた。

 あたしの腕を掴んでる。





 「なっ・・・今、絶対に行けた。」

 「ぜってー無理だった、ってかたぶん君・・・死んでたよ。」

 「そんなコト言われたって。」

 「学校より自分の命だろーが。」





 いままで遅刻なんかしたコトなかったのに

 今日初めて遅刻した。
 
< 3 / 3 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop