キミといたくて ~AYA~
そのあとから、あたしはずっと、真由美に話しかけるタイミングを見計らっていた。お昼休みも、体育館へ移動するときも、教室へ帰るときも。
だけど、なかなか声をかけれなくて。
結衣ちゃんが気を利かせてくれたのか、真由美がひとりでいるときもあった。でも、冷たくあしらわれる気がして、近づくこともできなかった。
「机の中、空っぽにして帰るように! 明日、遅刻しないでね!」
担任の先生が、帰っていくクラスメイトに叫んでいる。
とうとう放課後になってしまった。
「……」
持ってかえる荷物を机の上に置いたまま、後ろの席にいる真由美をじっと見つめる。
早くしないと帰っちゃう。そう思ってはいるけれど、真由美はちっともこちらを見ない。