彼の視線の先、彼女。





「いいよ、続けて」


目を閉じてそう言った。




その意味は分からない、けど今の私にはありがたいことだった。







「そん、なのっ。ズルイっ!壱稀は何も伝えて無いじゃん。なにも無駄・・・っな想いじゃ、ないんだよぅっ!そんなことでっ、終わりにしないで」 




ただ涙が溢れて。




ただ叫んでいるだけで。




話だってぐちゃぐちゃで。




自分でも何言ってるかわからなくて。





それでも、伝えたかった。






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