コスモス
明日可の涙は止まらない。
嗚咽が青空に響く。
「もう…疲れちゃったよ…。もう…死にたいよ…。もう…」
「明日可…」
…僕は、明日可のその言葉に驚かなかった。
何故だか、心は穏やかだった。
何故…?
僕は明日可を引き寄せる。
壊れてしまうのではないかというくらい、きつく彼女を抱きしめる。
明日可の肩越しに、小高い丘が見えた。
ふもとにあるのは、きっとあのコスモス畑。
「明日可…」
ゆっくりと目をつむる。
僕はきっと、もう二度と満開のコスモスを見ることはない。
もう、二度と…。
「…一緒に、死のうか」
…風がそっと、僕等の髪をすくう。
一瞬、明日可の動きが止まった気がした。
でもすぐに、それは嗚咽へと変わった。
…いいじゃないか。
どこまで落ちたって。
2人でいれるなら。