―イケメン転校生×幼馴染×私―


「ははっ、俺が君のお母さんねぇー」

お母さんがやけに低い声で笑う。

・・・え?

今、低い声が聞こえた!?


「―っうわぁ、大変!!お母さんが男の人になっちゃった!?」


勢いよく起き上がると、そこにはとびきり笑顔の黒瀬君の姿があった。


「あれ?…ここ、学校?」


「そうだよ、速水さん。数学の授業の途中から居眠りしていたんだよ」

黒瀬君が微笑む。

「本当は君の寝顔をもう少し見たかったんだけど・・・もう下校の時間だから無理に起こしちゃった」


「そ、そうだったんだ・・・。って、寝顔をもう少し見たかったどういう意味!?」

顔が一気に熱くなる。

「そのままの意味」

「そのままって・・・わ、分かんないよ」

胸の鼓動が少し速くなった・・・気がした。



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