甘い声の君

「奏さ・・・奏、何・・・してたの」



「・・・空見てた」




「そっか」



なんだかそれ以上聞いてはいけないような気がして質問をするのをやめた。




それからはどちらからも話すことはなく、ただ私達に追い風が弱く吹いていた。





気まずいなんてことはなく、むしろこの空間が落ち着いた。





この世界に二人しか居ないんじゃないかってくらい、



空は真っ青だった。
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