~秘密のフィアンセ☆続編~ 極道の世界たち



「アゲハの事?」


「うん。仲間割れって、他人事じゃねぇよなと思って・・・」


「もしかして、佑斗や竜二たちも、そうなるかもって事?」


佑斗が、あまりにもしみじみと言うから、少し心配になってきた。


そうよね。


ここは、奇麗事ばかりが通用する世界じゃない。


「全くそうならないって、保証はないからなぁ・・・」


そんなの嫌だな・・・。


私は、竜二やジンも大好きなのに。


「そういえば、洸輝、来なかったね」


いつもなら、集まりには必ず顔を出すのに。


美紅からも、洸輝の話しが出なかった事に気付いた。


「ああ・・・そうだな。あいつ、来なかったな」


佑斗は、タバコの火を消すと、立ち上がった。


「部屋、入ろうぜ。初夏って言っても、夜は肌寒いから」


「うん・・・」


何だろう・・・。


何だか嫌な予感。


佑斗の様子が、そういう気持ちにさせるのかな・・・。




< 26 / 141 >

この作品をシェア

pagetop