偽物かっぷる
決心

でも私は決めていた。
次こそは どんな手をつかってでも どんな言葉をはいてでも
仁哉くんから返してもらうって。

その次が今日なんだ。
多分 私はすぐに動ける。
いや絶対に。
だから考えたりしなぃの。
いつ どこで どんな風に返してもらう。
そんなの考えたって意味がないから。
私は自分のその時の気持ちを大切にしたいんだ。

だから
「返してよ。交換ノート。人の物とるとかドロボウじゃん。」
そう言うまでに時間はかからなかった。

ホームルームを終えて ぞろぞろと皆が部活へ行ったり家に帰ったりしだす。
私は仁哉クンが帰ろうとしたときに大きい声で言ったんだ。
「返してよ。交換ノート。人の物とるとかドロボウじゃん。」
まさかねそんな言葉出るとは思ってなかった。
すごく言い方もきつかったの。
でもきついこと言わないと返してくれないでしょ?
そんな事を考えていると
仁哉クンのカバンから久しぶりに見る交換ノートが出てきた。
「どうぞ。」
そう手渡された交換ノート。
遅れてごめん その一言もなぃんだね。

でも返ってきて良かった。
本当に。
交換ノートを開いてみると やっぱり白紙だった。
でも期待はしてなかったから。
大丈夫なんだ。

これで もぅ仁哉クンとの関わりはなくなったんだね。
お互いにもぅ傷つく事もなぃ。

そう思っていたのは私だけ?



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