終業チャイム



谷田は、あたしの父さんみたいになっちゃだめだよ。


奥さんとお子さん、幸せにしなくちゃ。



あたしは、大丈夫だから。






谷田のシャツを濡らしたあたしの涙は、さよならの合図。



想っては、いけなかった。




散るならせめてあの桜のように、と願っていた。



なのにあたし、今すごくかっこ悪いね。





繋がる手と手




どうか、次のチャイムが鳴るまでは



このままでいさせて。





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