運命~人形から人間に~
みんなは
いつしか
あたしの大事な人に
なっていた。

大好きな
お兄ちゃんになっていた。

みんなのお陰で
笑顔を
取り戻した
あたしは
中学に通うようになった。

最初は
あたしが
閉じ込められていた
約1年間。

あたしが
笑顔を取り戻しすまでの
半年間。

あたしが
外に出ようと思うまでの
半年間で
外に出るのが
怖かったけど

一回出てみると
外は
スッゴク楽しい世界だった。

それからは
ちゃんと中学にも通った。

中学には
いっぱい
友達がいて

家に帰れば
当たり前の用に

桐がいて
拓がいて
秋がいて
忍がいて
嵐がいて

本当に本当に
楽しかった。

だけど
こんなに
楽しかった
日常は
ある日
突然消えた。

あたしが
中学の卒業式が終わり
帰った時
桐はいなかった。

桐の荷物もなかった。

桐は消えたのだった。

あたしの前から
姿を消したのだった。

それと同時に
拓、秋、忍、嵐、までも消えた。

そして
あたしは
また
あの日
大好きだった
お父さんに犯され
絶望した時と
同じ気持ちなった。

だから
あたしは
また
感情を無にして
作り笑顔をする
人形に戻ったのだった。
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