隣の千代ちゃん
1限目
大学生になってもうすぐ2ヶ月経つ。


俺、吉岡千尋(ヨシオカチヒロ)はドイツ語の授業の時に毎回一つ席を空けて隣に座ってくる花岡千代(ハナオカチヨ)に今日も見られている。


…相変わらず見すぎなんですけど。


綺麗に揃ったぱっつん前髪の下のでかい目がじっとこっちを見てる。


「千尋、千代ちゃんまた見てるぞ」


俺の隣に座っている高校からの友達の成田雄大(ナリタユウダイ)がヒソヒソを話しかけてくる。


「…さっきから気付いてるよ。」


ため息まじりに答える。


「なんでため息?千代ちゃんけっこうかわいいから仲良くしておけばいーのに。お前そっけないよな。」


「お前みたいに誰とでも仲良くなれねーよ。」


そうなのだ。
俺はそんなに社交的ではないし、なるべくならひっそり大学生活を満喫したい。

その為にそんなに目が悪いわけではないけどメガネをかけている。
前髪も長めだしメガネかけてればそんなに色んな人と目が合わないかなーとか思ってかけてみた。
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