らっく!!

「変なことに巻き込まれてたら助けてやってくれって…。まさか原因が俺だとは思ってなかった…」


高屋先輩は目に手を当てて空を仰いだ。


こいつ…何言ってんの?


「情けねぇ面してんじゃねえよっ!!」


私は高屋先輩の胸ぐらを掴んだ。

ムカつく

ムカつく

ムカつく

ムカつく!!

これだから男は嫌なのよっ!!


「なっさけない男!!あんた好きな女一人守れないの!?」


なっさけない!!


「わかってる…美弦は俺が守る」


私の腕を引き剥がした高屋先輩の目には強い意志があった。


ふ~ん…。そうこなくっちゃね。


「そうと決まったら手伝ってくんない?」


よし!!やる気がでてきたわ♪


「何を…?」


高屋先輩は訝しげに私を見る。


「私がこの2週間、何もしてなかったと思いますか?」


よそ行き用の笑顔を見せつける。


「大原…?」


「さあて♪反撃開始」


こうして私たちの秘かな戦いが始まった。


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