らっく!!


これからどうなるんだろう…?


お葬式の後、親戚達が私の引き取り先を揉めてるのを見ながらボンヤリと考える。


母子家庭だったからお母さんが何より大事だった。


いつか楽させたいって思ってたのに…。


なのに何にも出来なかった…っ…。


涙が滲みそうになって慌てて拭う。


病院でもお葬式の最中でもずっと泣いていたのにまだ涙が溢れてくる。


明日からはお母さんのいない生活が当たり前なんだ―…。


張り裂けそうな胸の痛みに耐える。


これからどうやって生きていけばいいの…?





ピンポーン






玄関のチャイムが鳴った。


私は泣いた目を擦りながら玄関に行き扉を開けた。


「こんばんは」


目の前には喪服を着た30代ぐらいの長身の男性が立っていた。


誰だろう…?


お葬式の時にいたかなあ…?


もともと半分くらい虚ろだったから正直覚えてない。


私はじぃっと男性の顔を見つめた。


その様子を気にとめずに男性は話しかけてきた。


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