らっく!!

財布。

腕時計。

靴。


なんかどれも違うんだよね。


ってかこの店高っ!!


ゼロが5個もついてるよ!!


紘一さんの好きなブランドってこんなに高いんだ…。


良かった…愁に連れてきてもらって。1人だったら絶対入れない…。


「美弦~。そっち何かあった?」


「ん―…」


実はこれいいかなぁって思ってんだよね。


私が見ていたのは紺色のネクタイ。


派手過ぎず地味過ぎない落ち着いた色合いが気に入った。


「それっ?」


愁が店の反対側から寄ってくる。


「どう…かなあ…?」


ネクタイなんてありがちだよね…?


でもあんまり高いものは買えないし…。


「いいんじゃない?紘一さん喜ぶよ」


ホントに!?愁が言うなら信頼できる。


「うん!!じゃあこれにするね!!」


とりあえずレジに行く前に値札をチェックする。


…………


「やっぱやめる…」


私はネクタイを元の棚に戻した。


< 223 / 390 >

この作品をシェア

pagetop