真実の糸
「なに、どうかした?」


と翔さんが振り向きながら聞いてきた。


「うん……。ごめんね。」


と私は、その傷に降れながら言った。


「あぁ、これ。目立たなくなっただろ。てか、なんで謝るんだよ。これは、俺の誇りなんだぜ。」


「誇り?」


「そう。朱里を命懸けで守ったっう、群衆であり誇りなんだ」


と私の手に手を重ねた。


「だから、謝んな。それに、もう気にするな。」


「翔さん……、でも……。」


と私が言葉を続けようとすると、


「あぁ、もう!!」


と私の手を引っ張り、私の唇に唇を重ねた。


それは、とても長く、暖かいキスだった。


「俺は、おまえが好きだから、結婚するんだ。この傷のせいじゃない。」


「でも……。」


「そんなこと言うと、また、唇塞ぐぞ!」


と翔さんは、ニヤッと私に笑いかけた。


「翔さんの変態!!」


と私は、翔さんの手を話して寝室に逃げた。


「ちょっ、待てよ!!」


「待ちません!!」


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