たった1人の君だから
1・2人は幼なじみ

海央(ミオ)と千尋

「おいっチビ!」

私の後ろで愛しい人の声が聞こえる。
素直に…今日こそ素直に…
「チビじゃないもん!」なれるわけがない。

そんな感じで私、長瀬 海央は好きな人の前で素直になれずにいる。
そう。今私に暴言をはいたこの男、古賀 千尋。
私の幼なじみで大好きな人。

「はやく部活行こうぜ!」
何気ないあいつの一言。たった一言なのに…愛しく思っちゃう。
なんでこんなに好きなんだろ…?

「千尋ってさ~…」
「ん~???」
「…」最近彼女できた?!って聞きたい!がんばれ!言うんだ海央!
「…かかか…か、カレー好き?!」…バカ…
情けない…ホントに情けない~
「ハっ?カレー?大好きだよ。お前知ってんじゃん!」
「ハハハっやっぱり~?」
「変なやつ」

はぁ~…なんで私こんなにバカなんだろ…。
千尋がカレー好きなことくらいず~っと前から知ってるっての!てか全国にだってカレー嫌いな人少ないし!私だって好きだし!
そう言えば今日うちカレーだったような…?
「なぁ!そう言えば今日お前んちカレーだろ?!」
え?なんで千尋が知ってんの?
「そうだけど…」
「じゃあ今日海央んち~♪」
「なんで知ってんの?!」
「今日朝におばちゃん言ってた!よかったら来いってさ!」
ママNice!まじ感謝~
「じゃあ千尋今日うちでごはん食べるの?」
「そうだっていっとろ~が!」
「へぇ~…」
なぁ~んて何でもないふりしたけど!!!なんてチャンス!一緒にごはんとかヤバい!何年ぶりだろ…?
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