ガラクタ姫
「つまんないよ。遊ぼうよ」
「なにして?」
「うーん」
彼はキョロキョロと周りを見回す。
あたしも周りを見回した。
昨日より物が少なくなってしまい、ちょっと殺風景になった秘密基地。
明日になったら散歩しながら宝物を拾いに行こう。
「あ」
ヒィは椅子からぴょんっと下り、棚の上から両手で陶器を手にとって持ってきた。
ことんと音を立ててテーブルに置かれた陶器の中ではビー玉とおはじきが優雅に揺れている。