<完> 冬桜よ、散りゆけ  –諦めるべき恋なの?–
 それに対し、他の班のメンバーが幼く見える。

 桜と同い年は一人もいないから、余計浮くな。

 おまけに桜と檀の両親がいる。

 なんだか、二人は恥ずかしく感じる。

 こんなの、入学して間もなく以来だからね。


――もう、班長の仕事は終わり。

   来週からあの二人のどっちかがやるんだね。――

 もはや、海翔と美紫依の名前を呼ぶことはない。

 あいつ扱い。

 ふと、桜の二人に向けるまなざしがきつくなった。

 あんだけ仲の良かった幼なじみ。

 ちょっとしたことで、もろくも崩れてしまった。


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