17歳の不良と6歳の殺し屋




ポタリ…


ポタリ、ポタリ…


粒が落ちた。
大粒の水分が一滴、地に落ちて吸い込まれた。


「泣かないで、雫」


誰の声?




「泣かないで」


「翡翠…?」


「泣かないで」


泣いてなんか、そう言おうとして、はたと気付く。頬に伝う一筋を。





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