イケメンゴースト

うさぎの飼育が終り、
次の場所へ行こうとすると…

「あれっ?」

夏がついてこない。
不安になってうさぎ小屋へ戻ると
…そこには夏がいた。   
フワフワのうさぎを抱きしめながら
優しく微笑んでいる夏がいた。

「…夏。」

私の呼びかけにも反応せずに
夢中でうさぎを抱いている。
「…ごっごめんっ。」

私の気配に気付いたのか、
うさぎをはなして
顔を赤面させながら謝る夏。
「いや。いいけど…
夏の笑った顔、
久し振りに見た。」  

「…」
また黙りこんでしまう夏。

「じゃ、じゃぁ次!
次のところ行こう!」

「………」
あ〜ぁ、
気にさわること言っちゃったかな。

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