イケメンゴースト
 「ごめんな杏。
…でも今言ったのは俺の正直な気持ち」 

「私は居なくなったりしないよ?
ずーっとずーっと夏の隣に居る。
心配しなくて大丈夫だよ」

 「そっか。サンキューな」
夏は私の頭を優しく撫でてくれる。
「明日も手術あるんでしょ?」
「たぶんな……」
「痛くない?」
「ん。痛くない」

夏はニッコリ笑う。
でもその笑顔はいつもと違ってひきつっていた。

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