ココとマシロ
心に決めて、いざ!と、ココは夕食後に一人こっそり抜け出して早めに戻り、先程の野道を覗いてみた。
ーー何もない。そこには更に濃く広がった暗闇があるのみ。
おかしいな、何もないや。やっぱり…見間違い?
「なにしてるの?」
「っ⁈ え、エミカちゃん」
「なにか見えるの?」
「あ、うん。ちょっと気になって…」
「じゃあいってみようよ」
「でもなんか勘違いみたいで…って、え?なに?」
聞き返したココに向かって微笑みかけ、笑華はもう一度言う。
「いってみようーーあっちに」