ココとマシロ


心に決めて、いざ!と、ココは夕食後に一人こっそり抜け出して早めに戻り、先程の野道を覗いてみた。


ーー何もない。そこには更に濃く広がった暗闇があるのみ。


おかしいな、何もないや。やっぱり…見間違い?


「なにしてるの?」

「っ⁈ え、エミカちゃん」

「なにか見えるの?」

「あ、うん。ちょっと気になって…」

「じゃあいってみようよ」

「でもなんか勘違いみたいで…って、え?なに?」


聞き返したココに向かって微笑みかけ、笑華はもう一度言う。


「いってみようーーあっちに」



< 168 / 258 >

この作品をシェア

pagetop