彼の隣に生まれついたのは、偶然じゃなく必然だった
第三章:【新しい一歩】
「それ、カンペキもう付き合ってるでしょ。」
「えぇっ?そーなの!?やっぱり?どーしようっ!」
週末あけの月曜日。
あたしは朝一で早速咲に全てを話した。
「どーしようって、いーじゃない優斗君。杏里だってさ、少しはイイと思ったからキスしたんでしょ?」
「それは…そーなんだけど。でもやっぱりまだ祐輔の事忘れられないのに、他の人と付き合うなんて…」
やっぱり、何かダメな気がする。
「っもう!そんな事言ってたら、あんた一生悠君の事好きでいそーだもん、生涯独身だよっ!?彼を忘れる為にもさ、これで良かったんだって!優斗君といる時、悠君の事考えないでさ、一瞬でも優斗君にドキドキとかしなかった?」
「…した、けど。」
「だったら大丈夫!絶対優斗君と一緒に過ごすうちに、悠君の事は思い出に変えられるから。コレは前に進む為の一歩だよ。」
「咲…」
きっと咲の言う通りだ。
祐輔はもう先に進んでるんだから。
あたしも進まなきゃ…
何時までもあの時から、立ち止まってるワケにはいかないんだ。