*恋の味[上]*【完】

夏祭り<1>



時は流れ、もう8月の終わり。

つまり、夏休みも、もう終わる。

あの海の日から、特に変わったことは……あった。

千年くんと由良が付き合うことになった。

あの時は、びっくりしすぎて、顎外れそうになったなぁ。

あとは、お母さんのお見舞い行ったり、雷斗と庶民デートしたり……。

あ、そうそう。

今日は、夏祭りの日。

いつものメンバー、雷斗・由良・千年くん・私の4人で待ち合わせ。

私も由良も浴衣の気付けできないから、できるという期待を持って、お母さんのいる病気に行く。

由良のお母さんは、海外にいるらしいから。

お母さん、由良に会ったことないから、驚くだろうなぁ。

由良、美人だから。

お母さんって、可愛い子とか美人な子みたら、人形のように飛びつくから。

ある意味、不安。

すると、由良から電話が来た。

「もしもーし」

「あ、真麻?」

「これ、私の携帯だから、私しか出ないよ」

軽く突っ込みを入れてみる。

「そんなこと、どうでもいいわ」

そんなことらしく、どうでもいいらしい。

ムカつく。


< 121 / 260 >

この作品をシェア

pagetop