あんな。めっちゃ、だいすきです。



……今。



ベッドくらいしかないせまい病室の中で、蔵本さんはどんな思いで生きてるんやろか。



そう思たら、胸ん中に熱いのが込み上げてって。


自分でも気持ちがセーブできんくて。




午後からの実習中も、一生懸命頑張りながらも…心のどっかでずっと、ひっかかってた。


蔵本さんの必死な表情が、頭にこびりついてはなれんかった。




これで、ええんかな。


気持ちを入れ換えて、切り替えてがんばって。


あっという間に実習終わって…それで、ええんやろか。


もう、蔵本さんとはこれですっぱり、はい終わり!でええんやろか。



蔵本さんの、ほんまもんの笑顔、見れんままでええんかな…って。





「岡野さん」

「…あ、は、はいっ!!」



いきなり背後から主任さんに呼ばれて、思わず敬礼しそうになった。


だって主任さん、軍隊におってもおかしないオーラ放っとるねんもん…。



「今日の分のレポート、返却するからついてきて」



そう言ってスッタスタ歩いていく主任さん。

その足取りもえらい男前や。はやいはやい。



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