あんな。めっちゃ、だいすきです。


…あったかい。



「心配することいっこもないで。だってなぁ、」

「……だって?」


「おれ、みとものことめっちゃ好きやもん。…知っとった?」



――いっちゃん。



いっつもあったかい、手の先まで、足の先まであったかい。

夏はちょっと暑苦しい。

でも。



…どんな高級なふかふかのやつにもかなわへん、ウチ専用のお布団。







それからしばらくうだうだ話して、どうでもいいこと、いっぱい話して。


時刻はとっくに午前5時。



「いっちゃんの、横顔なんか好きや。」


ウチがそう言うたら、いっちゃんはめっちゃ眠そうな声で、


「じゃあずっと上むいとくわ…」


ってむにゃむにゃ言うて。



そのくせに、すぐごろんてウチに方に寝返りして、抱き枕みたいに巻きついてった。



…なぁ、いっちゃん。あんな。




ウチもめちゃめちゃくちゃくちゃいっちゃんのこと好きやねんけど…知っとった?




すぐ隣にあるいっちゃんの顔。


いっちゃんのしたくちびるに、自分のうわくちびるをくっつけた。






…おやすみ、いっちゃん。






















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