シュガーズ

どうしよう……

もうなんでもいいか


すらすらとシャーペンをはしらせる



゙ストーカー"




「………。」


書き終えて思う

我ながらひどい


いくら思いつかなかったからって

これはないよ

こんなのひどい……



書いたあたしも

見た藤森 晴緋も固まる






゙俺のこと嫌い?"


゙そんなことないよ"



゙じゃあスキ?"


「………。」


゙どっちかと言えば"


゙どっちかと言えば?"




……スキだよ



書こうとしたけど

あたしは自分のノートに文字を書くスペースがほとんどなくて

手を止める




ちょっと考える

よーく考えてみる


「………。」



スキだよ

とか書こうとしてた自分に気づく


なんだかとっても恥ずかしくなってきた



「………ふふっ」




真っ赤になって下を向くあたしを見て

隣に座るカレが堪えきれずに肩を揺らして笑った




自分の手元にあったルーズリーフに何かを書いてあたしの机に置く




゙イト かわいい"


「………。」


本当にやだ この人



みんなにこんなことしてるの?

人気者は……やること違うな

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