美男子症候群!?

怒られると思って、あたしは腕で顔をガードする。




「ご、ごめんなさい！　盗み聞きするつもりなんか全然なくて！
　なんか紗知子がすごい剣幕で、逆らえなかったとでも申しましょうか……」



「どうでもいいけど、ちょっと来い」




ガードの腕をとられて、あたしは教室から引きずりだされた。



どうしよう、もしかしてシメられる？


ひと気のない場所でボコられる？




「拓海ぃ!?　もう先生来るよぉ！」




プリティー篠田でもいい！


あたしを助けてください～っ。




「うるさい。ついてくんな」




止めようとした篠田さんに冷たく言い放ち、拓海くんはあたしをつれて教室を出る。



篠田さんはかわいいお顔を真っ赤にして、あたしを睨んでいた。