美男子症候群!?
トイレで悪戦苦闘しながら鼻血を止めている間に、1限目が終わった。
あのカッコよさをあの距離で見ちゃったんだもん。
そりゃあ盛大に噴き出しますってもんですよ。
教室に戻ると、まだ拓海くんが戻っていなくてほっとする。
「野宮さぁん」
安心したのもつかの間。
すぐに声をかけてきたのは、プリティー篠田。
くりくりのおめめをカッと見開いて、あたしを睨んでくる。
「拓海と、どこ行ってたのぉ?」
「え。えーっと、ね。あれからすぐ別れて、別行動だったから」
「ふぅん? なに2人で話してたのぉ?」