美男子症候群!?


「あの、すみませんけども……」



「うん。これから週に2回、よろしくね、ハルちゃん」



「へ?」




久木さんは天使のようなスマイルであたしの前に立って、手をすっと差し出した。


その流れるような動きに、反応するのが遅れてしまった。




近い! やばい! 出る!




両手でバッと鼻を押さえた。



せめて久木さんを、血だらけにしないために。


こんな美しい人を鼻血まみれになんてできません。



でも……終わったわ。


初対面で鼻から流血。


さようならの理由には充分だよね。




……って、あれ?



あれあれあれあれ、あれ?






ま さ か!!




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