半熟cherryⅡ

「ガマン、できるの…?」

『少なくとも学校関係の相手には…シマス』





茜は俺の言葉に。

“ホントかよ”と言わんばかりに。

若干の疑いの目を向けた。



…その視線は。

少し痛い…。






「イヤな思いはしたくないなぁ…」

『させないように努力シマス』





眉間にシワを寄せながら言葉を発する茜と。

“ペコリ”と頭を下げる俺。





『つーか。
俺だけじゃなくて茜だってガマンしなきゃならないのわかってマス?』

「…わかってマス」





ちょっと俯き加減に出したその言葉に。

さっきまでの勢いがなかったのに気付かないワケがない。





両頬を手のひらで挟んで。

“クイッ”と俺と目を合わせた。





『でも。
俺にはガマンとか遠慮はしなくていいから。
イヤなコトも不満もため込む前に言葉に出して?』



 

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