雪の華、君の香り、君ヲ想う
いいの、今のままで・・・


今、啓は一番近い距離にいてくれるから。


何かあったら飛んで来てくれるから。


私が想いを告げることで、
今の関係が壊れてしまうことの方が怖い。


だからこのままでいいの。


啓を困らせたくない。

啓の邪魔をしたくない。


啓の一番近くで、
啓を見守っていたいの。


佳奈はそうやって今まで
自分の想いを心の中に
しまい込んできたのだった。






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