ONE

「あはははっ、そりゃ大変だったねえ」
教室中に女の子の笑い声が響きまわる。
っていってももう帰る時間だからみんな騒いでるんだけどね。

「もー泉ったら!!笑いごとじゃないのに!!」
失恋して涙も心もぼろぼろなのに親友の泉は言う。
「でもあたしが青木先輩だったとしても一目ぼれされたの相手となんて付き合わないけどねー」
泉はまたケラケラと笑っている

「ってゆーか、そんな大声でいったらみんなにバレるでしょうが!!」
泉はまた笑いながらごめんごめんと謝った。