恋の確率
海へ行ったときのことは誰にも言わなかった。



それあから、私は転校した。



どうしても、中条が居る学校…クラスに顔を出すなんて無理だった。



時々、夢で中条が出てくると私は決まって吐いたり熱をだし学校を休んだ。



別の中学に通って初めてできた友達が仲俣恋だった。



恋は、可愛くて、子供で、ドジで弱くて…。



そんな、恋を中条のところへ置いて逃げてしまった。



きっと、今頃…。



「いっ」



想像するだけでも、ゾッとした。



助けなくちゃ、でも足がすくんで…。



――――――恋、助かって。

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