片色恋愛


…っあ。


前から歩いてくる髪の明るい人。

あの人も見たのかな?



「…ん。…おん。羅音!!」

「はい!!」

「ぼーっとして、どうしたの?」


いけない、また頭の中は斗真ばっかり



「なんでもないよ~。」

そう言って頭を左右に思いっきりふった


「ちょっ…!!髪、ぼさぼさだよ~」


真生は笑いながら言うけど…


ごめんね、こんな方法しか私、斗真の消し方分からないんだよ。



「私、ちょっと保健室行ってくるね。」

「「大丈夫?」」

心配してくれる琶菜と真央。



「サボり♪」

そう言って笑ってみせるけど本当は…

心は限界を達していたのかもしれない。



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