忘れないで。

何か言ってやろうかと思ったけど
面倒だからやめた。


顔も確認せずに
私は前を通り過ぎた。



「美鈴~」



―――っ!?



その声に聞き覚えのあった。




『……和斗』



私を呼び止めると
さっきまで話してた友達の所を離れ
こっちに向かってきた。



「何でメールシカトすんの?」



………ぁ
そおいえば返さないで終わったんだ。



そんな事言われて思い出すなんて…


『……はっはは。だってもう別れたじゃん。メールする必要ないし。』



忘れてた事に笑みが溢れ
冷たくあしらった。



自分でも信じられないの態度。


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