雨上がりのHappy End
降り始め
終業のチャイムが鳴った。

50分間あくびをこらえていたらしい生徒数人の大きな口が目に入る。

形ばかりの挨拶を終えると、がたがたと皆立ち上がった。

これで今日の授業は終わり。

あとは帰りのSHRと部活動を終えさえすれば、学校から解放される。

鞄に教科書やノートを詰めて、担任が来るのを待つ。

冴えない顔をした担任、橋下が教室のドアを開けて入ってきた。

日直が気怠そうにSHRを進行する。

特に連絡もなく、あっという間に終わった。

私は一番に教室を出た。

部活――文芸部の活動場所は図書室。

その図書室は、一般教室のある第一校舎ではなく、第二校舎にあった。

第二校舎は家庭科室や音楽室、美術室、各教科の準備室、パソコン室、そして図書館があった。

実はこの学校には二つ図書室が存在している。

一つは一般生徒が利用する普通の図書館、もう一つは教員がメインで使う、資料室のような第二図書室。

私たちの部室は第二図書室にあった。

それぞれ自分の作品を書き、それを製本して、部誌として配布する
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