君の隣



目が合って、そうそう死ぬほど睨まれた。


どこのどなた様が、余計なことをしてくれたか知らないけど、


「お前、わかったって言ってたじゃねぇか」

尋人殿はかなりのご立腹。


「ちゃんとわかってたよ!?わかってたんだけども…」

「言い訳か」

「………」

わかってたから、お巡りさんが尋人に電話しようとしてたのも止められたんだよ!?

……死ぬと思ったから…。


「でも何もなかったよ」

「なんかあってからじゃ遅ぇだろ!!このドアホ!!!」

目の前に、鬼がいる。

赤でも青でもない。


………真っ黒な鬼がここにいる。






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