EGOISTE
診察室に入って20分が経過した。
長いな……
俺は苛々として腕を組んだ。
時計の秒針だけがやけに早く時を刻んでいるように思えた。
ガラッ
奥の診察室の引き戸が開き、俺は顔を上げた。
鬼頭がきっちり戸を閉めて、こちらに向かってくる。
鬼頭はゆっくりした足取りで俺の前に来ると、目を開いて静かに口を開いた。
ドキン……ドキン……
自分のことではないのに、やけに心臓がうるさい。
「してなかった。……妊娠」
その言葉に、俺は思わず顔を覆った。