先生が教えてくれた事



「優しいんだね。先生って」


足を伸ばし、壁にもたれながら、私は先生を見つめた。


「ありがとう。でも、オレは美月が思うほど、優しくはないよ」


「嘘だ~。絶対に優しいもん」


こんな風に先生と笑い合うなんて、ちょっと前の私なら想像も出来なかっな。


「私、先生が先生で良かった」


そう言うと、先生は目を細め、満面の笑顔で笑った。


「それ、最高の褒め言葉だよ」




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