普通が好き。
普通に加わる特別

あの出来事から三日。
日毎に増す、ジリジリと暑い日差しが降り注ぐ窓側。
私は眉をひそめ、カーテンを限界まで閉めた。

「はい、それでは、各自委員を決めたいと思います」

ハキハキとした担任の金村(カネムラ)先生だけが、このHR中涼しげに見える。

「立候補はいますか?」

いるわけがない。
委員長なんて、三年になったら無駄も同然。
ていうか、寧ろ学校に貢献している暇は無い。
大学への履歴書には載るけど、勉強の時間を削ってまでとは、皆思わない。

だから、こんなにシーンとしている。

「そうですか…では、私から一人推薦したい人がいるので、その人には図書委員になって貰いたいのですが…五十鈴さん」




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